北海道初ソロツーリング 
By 酔っ払い

7月15日
定刻通り5:15に苫小牧に接岸。雨ではないものの、霧が出ていて寒い。ん〜ん、やっぱり北海道だ。あの東京の暑さはなんだったんだ!
カッパを着ようか悩んだ末に、とりあえずそのまま走って、だめだったら着る事にして出発。
今年は初の1人旅。いつもより50キロ近く(あっ、お嬢の体重がばれてしまった。ごめん亜希!)軽いので、走りが楽な事。今年は、林道走りまくるぞ〜!
ということで、まずは、日高に行く為炭坑厚真川林道をめざします。道道235を直進すると、そのまま林道に突入。キャンプ場から先は、両わきの草木が道に覆い被さっていて、見通しが悪く、草を蹴ちらしながらのとことこばしり。と、突然、早速のえぞシカのおでむかえ!しかも3頭も!早くどいてくれればいいのに、なんで鹿さんたちはバイクが近くに来るまで逃げないんでしょう?思わず、「早くどいてくれ〜!」と心の中で叫びなが
ら走ってました。
途中何本か分岐があって、なんとかクリアしたものの、最後の分岐で間違えて、出た所で、自分のいる所がわからず、通りかかったにいちゃんに聞いて、やっと現在地が判明。朝早かったせいか、それとも走る人が少ない林道のせいか、1台も、いえ、1人も会いませんでした。
稲里トンネルを抜けたところから、274の下を走る林道を通って、610へ。ここは、ダートというより、ほとんど舗装路状態の、こけたらとっても痛そうな道でした。雨だったら、かなり滑って恐そう!
占冠から金山を抜け、かなやま湖の北側を走り、「鉄道員」のロケ地幾寅駅へ。今年もやっぱり観光おばさんになっているかあちゃんでした。
幾寅から、しまったダートの1030をトマムへ南下し、情報では、ゲートが閉っているが突破できるという双珠別林道へ突入。8キロ程走ったところでゲート。えっ!ホントにここ突破できるの?道幅いっぱいのがっちりした鉄製ゲート。両側にわずか20pくらいの余裕はあるものの、がけ側は大きな岩がど〜んとあり、とうていハンドルがぶつかって無理。でも、情報では、荷物を降ろせば山側は行けるとの話。やってみました!荷物を全部ゲー
トのむこうに放りなげ(突破できるのを前提に)、いざ挑戦!!・・・・・!
はははははっ!やっぱだめだ!どろどろの側溝に滑り落ち、どんなにふかしてもスタックするだけ。しかも、バイクは溝の中で自立状態。まわりの風景にしっかり溶け込んでます。
なんとか携帯が通じたので、日高の友人にSOS。「熊のえさになるなよ!」との忠告を受入れ、エンジンかけっぱにし、ときどきふかしながら、待つこと1時間ちょっと。お嬢の同級生2人を連れてきてくれた友人、着くなり、「よくこんな所に1人でいたね!そこに熊のふんあったっしょっ!」えっ!私が来た時はなかったもん!もしかしてニアミス?そういえば、ゲートに「熊出没のため通行止め」って書いてあったっけ。
4人でバイクを引上げ、荷物を車に放り込んでそそくさと退散!(本当に50m位戻った道のど真ん中に、ほやほやのでっかいふんがありました。)
1日目後半へ続く。

熊のふんを後にし、やっと日高の樹魂祭り会場に到着。お嬢と3ヶ月ぶりのご対面。まあ、5キロも太ってました。しかも、3年生の彼氏付き!すっかり日高っ子になってました。
しばらくまったりした後、今日のテン場を思案。時間的に、やっぱりヌプントムラウシかな?という事で、まずは日勝峠越え。朝とうって変わって暑いくらいの天気。峠からは、十勝平野がきれいに一望できました。
峠を下ってからは、幹線道路を避けて鹿追をめざします。マップルを見ながらの道捜しも面白いものです。いつもと違う風景をみつけて、「この道もなかなかよいぞ!」とか独り事を言いながら走ります。
屈足を過ぎてしまうと、買い出しする所がなくなってしまうので、屈足のスーパーでお買物。と、オフライダーが約1名やっぱり買物中。早速声をかけて、近辺の林道情報を収集。すると、なんという事でしょう!ヌプンへの道は、崖くずれの為、去年から通行止めで、バイクでも抜けられないとの事。ガーン!どうしましょう!近くでいい無料露天風呂のあるキャンプ場といったら、もう菅野温泉隣りの然別野営場しかないでしょう。3年前に
行って、結構気に入っていた所なので、即決定!
鹿追から、何度か通った事のあるダートを走り到着。
受付を済ませ、荷物をリヤカーで運んでいると、管理人のおじさんが後ろから押してくれながら、「奥の方に面倒見のいい人がいるから、その近くがいいよ。」と案内してくれ、ご丁寧にも、紹介までしてくれちゃいました。
テントを設営し、渓流脇の露天風呂にも入って、さあそろそろ晩ご飯、と酒のつまみの用意をしていたら、なんとポツポツ降ってきてしまったではありませんか!幸い、その面倒見のいい長棟さんが、でっかいタープを張っていたので、皆そこに避難して大宴会となったのでした。

7月16日
昨日の走行距離360KM(ダート87、5KM)
今日は朝から大雨。停滞を決めこんで、ゆっくり起き出すと、今にもテントが水没しそう!慌ててテントを移動して、のんびりご飯を食べていると、地元の温泉フリークのおじさんが「秘湯中の秘湯に行くけど行く?」
当然「行きま〜す!」とビーサンでとんでいくと、「それじゃ行けないから、靴にはき換えてきて」どんなとこなんじゃ?
行ってみて納得。熊笹をかきわけながら歩く事10分。山の中の熊笹が生茂った中に、昔営林所の人たちが造ったという、小さな湯舟がありました。でも、湯は泥で濁ってるし熱いし、山ひるまで泳いでるではありませんか!一瞬躊躇しましたが、せっかくここまで来たんだからと、意を決して入ってきました。マクペカの湯というのだそうです。
午後は、皆で鹿追まで買い出しに行き、戻ってからは、管理人室の受付の土間で大宴会。寒くなると鹿の湯に入って暖まり、また飲んでの繰返し。という事で本日の走行距離0。

7月17日
雨は降っていないものの、曇り空。テントもびしょびしょなので、今日も停滞決定!温泉巡りをする事にしました。まずは近場からと、キャンプ仲間3人で、渓流沿いのテムジンの湯へ。崖をくだってやっと到着。昨日の午前中は、渓流沿いの温泉は、全部水没して入れませんでしたが、ボランティアの人たちのお陰で、今日は入れそうです。手を入れてもると、いい湯加減。早速裸になってそっと足を入れると、な、なんと暖かいのは上だけ。
下4分の3は水。つめた〜い!せっかく服を脱いだのに・・・
仕方ないので、次のピラの湯へ。今度はちゃんと下の方までたしかめて、いくつかある湯舟の中から入れそうな所をチョイス。「ん〜!いい湯だ!」と入っていると、おもむろに、スコップとバケツを持ったおじさんが登場し、裸になって湯舟の補修を始めたのでした。聞けば、このピラの湯を造ったおじさんで、大雨の後は必ず補修に来てくれているそうです。ありがとうございます!
キャンプ場に戻ると、まだ10時半。天気も良くなってきたので、岩間温泉まで行く事になりました。
糠平で給油し帰りに取りに来るからと携帯の充電を頼み、三股山荘で昼ご飯。噂ほどの味ではなかったけど、近くの林道情報も聞けたので、まあいいか。273からダートを走る事12Km。道は川の向こうに続いていますが、昨日の雨で増水していて、とても私の腕では渡れそうにありません。でもあきらめきれないので、川沿いの登山道らしき道を歩いていく事にしました。オフブーツでの歩きはきつかったけど、やっと到着。先客が2人。
対岸を見るとオフ車が1台。渡ってきてる人がいる〜!でも見た事あるようなバイク。な〜んだ今日キャンプ場にいた人じゃん!
湯舟を見ると、お湯が透明。???岩間温泉て白濁の硫黄泉じゃなかったっけ?朝4時から来てるというおじさんの話だと、昨日、最後の人が水を入れっぱなしで帰ってしまったらしく、来た時は全然はいれず、やっと今入れる位になったところらしい。奥の小さい湯舟を見ると、確かに白濁の湯がたまっているけれど、まるで熱湯で、とても入れそうにはありません。で、結局透明の湯に入る事とあいなったのでした。
結構歩いて来る人も多く(さすがに女性はいなかった。)いつしか7人になっていました。湯は透明だけど、後ろの「岩間温泉」の看板を入れて写真を撮ろうとすると、こっちを向いていた1人の兄ちゃんが、思わずピースをしてしまったので、仕方なく「写真送ります。」
またまた熊が出そうな道を引き返し、バイクのところまで戻ります。さっき得た情報に基ずいて、三股山荘付近の林道を探検する事にしました。
フラットダートを3本走って糠平のGSに携帯を取りに戻りました。中で一休みしていると、なんとさっきのピース兄ちゃんが来たではありませんか。まだ今日のテン場を決めてないというので、当然裸のお付合いをした仲なので、然別へお誘いしました。
で、今夜も宴会、風呂の繰返しで更けていったのでした。
本日の走行距離233Km(ダート72Km)

7月18日
「今日こそ移動するぞ!」と意気込んで起きると、しっかりテントが濡れています。濡れたまま撤収するのは嫌なので、午前中は、ちょっと気になっていた近くの林道を走りに行く事にしました。
まずは、ちょっと鹿追の方に戻ったところに、ヌクリパクシュベツ林道(起点)と書いたところがあったので、起点があるなら終点もあるだろうと進入。しばらく行くと、砂防ダムのあるひらけた地点にでました。ダムの下流は、森の中に川が消えていく素敵な景色でした。
道にはバイクが走った跡もあるし、「こりゃ行けるかも!」と走り出します。どこに出るのかわくわくして7Km程走ると、林の中で行き止まり!仕方ないので、撤収!然別峡峰越線まで戻り、今度はゲートが開いている所があったので、林道名は書いてありませんでしたが、ちょっと行けそうな感じだったので突入。フラットダートを走って行くと、北海道ならではの直線ダートが現れました。下の方に道らしきものも見えるし、「絶対これは
いける!でも、どこに出るんだろう?」と走る事10Km。とうとう出ました。そこには「第2然別本流林道」という、りっぱな看板があるではありませんか。しかも、左へ行けば12Kmで菅野温泉、右へ行けばオソウシ温泉まで11Kmという道しるべまであります。でも、マップルには載っていません。で、とりあえず菅野温泉方面へ。車も走っていそうなダートを3Km程走ると、鹿追自然ランドの入口に出ました。
時間も11時近かったので、キャンプ場に戻って撤収開始。ピース兄ちゃんも起きてきたので、皆で情報交換。私は、鶴居キャンプ場が、きれいだし無料でいいというのでそこに決定。
まずは糠平で給油して、国道をショートカットできる道道468で足寄を目指します。足寄の駅を過ぎ国道241から、オンネトーへの近道の664へ。ほとんど車もバイクも走っていません。オンネトー近くに5Kmのダートがあるせいでしょうか?途中、阿寒富士と雌阿寒岳がきれいな所があったので、道の真ん中にバイクを停めて記念撮影。
5Kmのダートを抜けるとオンネトー到着。でも、湯の滝は、観光客が多過ぎてとてもマッパーでは入れないというので、諦めて湖畔沿いを走ります。何カ所かビューポイントがあり、オンネトー湖の向こうには阿寒富士と雌阿寒岳が聳え立ち、湖の水は7色に輝いています。
しばしすばらしい景色を堪能し、阿寒湖方面へむかいます。時間も遅くなっていたので、阿寒湖はパスして阿寒公園鶴居線へはいります。ここは、阿寒と鶴居の最短ルートなので、フラットジャリダートにもかかわらず、地元の乗用車がばんばんとばしていきます。鶴見峠からの阿寒湖を楽しみにしていたのですが、あいにく曇ってきてしまって見えませんでした。でも、峠を下り始めてすぐ、目の前に標茶方面の夕暮れの景色が拡がり、思わず
見とれてしまいました。
後はキャンプ場を目指していけばいいだけなのに、左手が丘陵地帯になっていて、ついつい、あの丘の上に行ったら釧路湿原が見えるかもと思って、丘に向かうダートに入って行ってしまいました。ところが、丘の上にさしかかると、またその先も丘になっていて、倒低見えそうにありません。仕方ないのでUターン。安全を機して、バイクから降りてやったのに、なぜか重心が右に片寄り引っ張りきれず、とうとうこかしてしまいました。荷物
満載のままでは起こせないので、荷物を降ろそうとしていると、突然カーブからダンプが現れました。このダートは、ジャリ採取場への道だったのです。バイクが倒れていてはダンプも通れないし、さっそく運転手のおにいさんに手伝ってもらって、無事荷物を降ろさずに復帰できました。
キャンプ場に着くと、昨日までとは打って変わって、まあテントもバイクもいっぱいだこと!どこに張ったらいいかわからないので、オフ車がたむろっている所で聞くと、「夜中まで宴会やってるからうるさいけど、それでもよかったらこの辺に張れば?」と開いている所を教えてくれました。それは私にはうってつけとばかり、さっそく設営。
常連らしき人にスーパーと温泉の場所を聞いて、まずは買い出しと温泉。
戻ってくると、10人以上ですでに宴会が始まっていました。皆ソロで来ていて、長期滞在の常連さんが多いようです。明日は根室に行くというと、テント張りっぱで行ってくればと言われ、そうする事に決定。夕方までに根室に着けばいいので、午前中は宮島岬とキラコタンに連れて行ってもらう約束をして、いつものごとく大酒をくらって就寝。
本日の走行距離233Km(ダート72Km)

7月19日
宮島岬とキラコタンに行く為、めずらしく早起きして、7:00には出発。
鶴居から6、7キロ釧路方面へ南下し、道道243へ入ってしばらくいくと、看板が立っています。そこを右折して2キロ程林の中のダートを走ると、突然開けたところに出ます。そこが宮島岬です。細岡展望台ほど開けてはいませんが、蛇行する川をすぐ真下に見、正面には、岩保木山や細岡展望台方面がきれいに望めます。
お次はキラコタンです。
宮島岬の入口から、また243をしばらく走ると、同じように看板が出ています。今度は開けたダートを走ります。やはり2キロ位行くと、右手の湿原に2羽の丹頂鶴がいました。夫婦のようです。私達が近づくと、バイクの音に驚いたのか、突然一鳴きしたとたん大きく羽を広げて飛び立ってしまいました。そして、かなり離れた所に降り立ち、私達を威嚇するように鳴き続けています。どうやら、私達の方にひながいるようです。かわいそうな
ので、早々にそこを離れましたが、当然野生の(餌付けされていない)丹頂鶴、しかも夫婦を見たのは初めてだったし、なによりも、飛び立つ時の美しさと大きさ、そして鳴き声の大きさに驚き、感動しました。
そこから、今度は林の中を行くとキラコタンの先端です。木々の間から、川の源流らしき所が見えます。また違った眺めで、釧路湿原のすばらしさが実感できました。どろどろダートでこけまくり、キャンプ場に戻ったら、もう10時。朝ご飯をたべて、シュラフと着替え、洗濯物(たまりにたまっていたのです。)を積み込んで出発。今日は、根室のライダーハウス、インディアン・サマー・カンパニーに泊まる予定。
まずは、釧路湿原の中を走るクチョロ原野糖路線の固く締ったウォッシュボードを糖路湖めざして走ります。そこから、ダート19キロの広域林道糖路線に入ります。途中塘路湖を眼下に眺めたり、牧場の中を走ったりと、なかなか面白い林道でした。
後は、北海道らしい広い丘陵地帯を抜け、厚岸にむかいます。鶴居を出る時は曇り空だったのに、林道を抜ける頃は暑い位の青空です。厚岸でお決まりのカキ弁当を買おうと思ったら、すでに売切れ。ところが、やはりカキ弁当を探していたもう1人のライダーが、店の人が持って帰るつもりでいたのを私の分まで分けてもらってきてくれました。
駅前で食べるのももったいないので、チンベノ鼻のあやめが原で食べる事にしました。
バイクを駐車場に置き、しばらく歩くと、牧場になっている岬の高台で、両側に別の岬も見え、水平線も見える素敵な場所でした。
あやめが原を後にし、ビワセ展望台に向かううちにどんどんガスッてきてしまいました。やっぱり、こっちは霧が多いようです。ビワセはちょっとだけにし、楽しみにしていたエゾカンゾウの群生を見に霧多布湿原へ。
期待していた通り、湿原一面を黄色に染めていました。そこで、とうとうカッパを着込み、142を根室に向います。途中、なぎさのドライブウェイを走ろうと入口を探しましたが見つかりません。犬の散歩をしていたおじさんに訊ねると、午前中なら走れるけれど、午後は潮が満ちてしまって走れないとの話。
諦めて、お酒のCMに出ている落石岬へ。ところが、だ〜れもいない上に、ゲートが閉っていて入れません。ただ風が吹き荒る寂しい台地で、なんだか恐くなって早々に引き返してしまいました。
根室に近付くにつれて、本格的な雨になってしまいました。ライダーハウスに到着してすぐに実家にカニを送り、まずは、洗濯物をかかえて銭湯にむかいます。やっとさっぱりして戻ってくると、岩村早苗さんと書いたおぼんの上に、花咲ガニがまるごと1匹。食べ切れるかしらん?結局、酒のさかなで食べてしまいました。うまかった!!
今夜の泊まりは4人だけ。だだっ広い部屋で、雨も降っていて、とにかく寒い夜でした。

本日の走行距離250Km(ダート35Km)

7月20日
朝から大雨です。同宿の高市さんが、今夜は屈斜路湖の和琴キャンプ場泊まりというので、屈斜路湖まで一緒に行く事になりました。
とりあえず中標津のすしロードに行く事にして、雨の中44、243で別海をめざします。別海から道道8に入りすしロードへ11:30に到着。ちょうど開店したところでしたが、中はすでに満席状態です。回転している皿を見ると、噂どうり、しゃりが見えない位の大きなねたです。久し振りのお寿司に大満足。
店を出ると雨は上がっています。屈斜路湖まではたいした距離ではないので、まずは、温泉で冷えた身体を暖めようと、養老牛温泉のからまつの湯をめざします。
養老牛温泉から2キロ程フラットダートを走るとからまつの湯です。
川沿いの透明なお湯の温泉です。混浴ですが、脱衣所は男女別になっています。湯温はちょっと熱めですが、冷えた身体にはちょうどです。のんびりつかっていると、突然雷の音。しばらくすると、ポツポツと降ってきてしまいました。しばらく脱衣所で雨宿りしていましたが、やみそうにないので、カッパを着込んで出発。
2人共、晴れた摩周湖しか見た事がないので、「やっぱり霧の摩周湖に行っとかないと」
着くと、期待通りの霧。やっぱり真っ白で何も見えませんでした。
とりあえず満足?して、神の子池へ。いつ来ても神秘的な池です。どうしてまん中の水だけブルーなのでしょう?水の色ではなく、湧き出してくるところの砂の色なんでしょうか?
雨も上がり、青空も見えてきました。カッパを抜いで、1034から391へ入り、屈斜路湖をめざして、野上峠のワインディングを気持良く走ります。峠を越えると、目の前に屈斜路湖と硫黄山の雄大な景色が拡がります。おもわず歓声をあげながら、屈斜路湖に飛び込みそうな感覚で下っていきます。
まずは、硫黄山観光をして、目的のコタンの湯へ。さすが有名なだけあって、結構人が入っています。当然男の人達はマッパーですが、女の人は皆水着で入っています。うそでしょう!風呂はやっぱり裸が一番!マッパーで入らせて頂きました。
湯舟につかると、目線と同じ高さに屈斜路湖の水面が拡がり、中島が浮かんでいます。河原の温泉もいいものですが、湖と一体化した温泉もなかなかのものです。
ゆっくりお湯と景色を堪能した後は、摩周のスーパーで買い出しをして、和琴へ向かう高市さんと別れました。後は、53、274を鶴居へ戻るだけです。走る車も少なく、快適にとばしていましたが、陽がかげってくるとぐんと冷え込んできて、温泉で暖まった身体も、着く頃にはすっかり冷えてしまいました。
帰り着いたのは7時過ぎ。すでに宴会が始まっています。「お帰りなさ〜い!」の声に迎えられ、早速宴会の輪の中にはいります。当然そのまま沈没です。

本日の走行距離250Km(ダート8Km)

7月21日
今日は書類を取りに、また日高に戻ります。
富良野へ行く奥さんとルートを相談。すでに10時近いので、ダートは昆布刈石だけにする事にして、まずは釧路国道に向かって53を南下します。
国道に出ると、やっぱり霧!真っ白でとてもスピードはあがりません。ここを走って晴れていた試しはありません。
道の駅しらぬかで、しばし相談。
昆布刈石まで行けば、もしかして晴れてるかもしれないという事で、途中で弁当を買って、とりあえず行ってみる事にしました。
直別から海沿いの1038に入ると、なんとなく霧が晴れてきました。ちょっと期待しながらはしります。
トンネルを抜けて、ダートの坂道を上がっていくと、またまた霧が出てきました。
展望台はまったくの霧の中。いつもは恐くて、そっとしか下を見れないのに、今日は、波の音が下の方から聞こえるだけで、何も見えません。
弁当を食べているうちに、ますます霧は深くなってきます。とうとう20m先も見えなくなってしまいました。
対向車が見えなくて不安だけど、いつまでいても仕方ないので、しぶしぶ出発。
ところが、数キロ走っただけなのに、一丘越えたところは、暑い位の快晴。うっそ〜!!
十勝国道に入ると、かなりの車の数。豊頃大橋を渡ったところで、62に避難。これがまたいい道で、景色を楽しみながら軽快に走れます。
札内川を渡り、芽室に入った所で、暑くてたまらず、とうとうフリースを抜いでしまいましたが、それでも、ジャケットをきているだけで汗がでてきます。
38に復帰すると、今度は車の数もまた増えて、ますます暑くなりました。とにかく、なるべく早く山の上まで行こうと、狩勝峠をめざして必死です。
峠に着くと、やっぱり下界よりは涼しく、ホッ。今回も十勝平野が、眼下に一望できました。
この後は、奥さんは富良野へ、私は、初日に落としたたばこケースを取りに魔のゲートへとお別れです。
トマムを抜け、かって知ったる道を、熊さんがいませんようにと祈りながらゲートへと向います。幸いこの前のふんもなくなっています。ゲート到着!
えっ!うっそ〜!あ・い・て・る!!
そりゃあ行くしかないでしょう!
たばこケースを捜すのもそこそこに走り出します。(当然ありませんでした。皮製だったので、恐らく、熊さんかキツネさんが持っていったのでしょう。)しばらく行くと工事車両が1台。おじさんが一人で作業しています。そこでダム側ゲート情報を聞くと、「開いてると思うよ。」
やったあ〜!!
途中2ヶ所程例の物があったので、ちょっとびくびくしながらも、るんるん気分で渓流沿いのフラットダートを走ります。紅葉や新緑の頃はさぞかしきれいな事でしょう。
20Km程はしるとダムが現れました。ところが、開いてるはずのゲートが、な、なんと閉っているではありませんか!おじさんの嘘つき〜!また戻るの?でも、今から戻るとすでに5時を過ぎてしまうので、トマム側も閉ってしまうでしょう。
よく見れば、ゲートの左側に盛り土がしてあり、なんとかバイクが通れそうな位の幅はあります。しかも、谷側なので側溝もありません。トマム側に比べれば、楽勝で突破できそうだし、ここで熊のえさになる訳にもいきません。(携帯は圏外だし)
ゲートに向かって右傾斜になっているので、最悪こかしても谷側に落ちる心配はありません。しかも、左足はしっかりつきそうです。よし、行くっきゃない!
まずは、ハンドルはセーフ!お次は後ろの荷物。これも、左へ傾けながらなんとかクリア!右傾斜でよかったあ!突破できるゲートってのはこっちだったのね。
ホッとして、また川沿いを走り、何度通ったかわからない237へ出て、双珠別林道リベンジ成功。
6時前に寮に着いたのに、娘は部活中。仕方ないので、裏の沙流川温泉で汗を流して出てくると、もう真っ暗。早く寮に戻ろうとバイクにまたがると、突然右わき腹が痛くなりました。今日こけたっけ?いやいやこけてない!Tシャツの上からさわってみると、なにやらポコッとおできのようになってます。しかも、さわるともっと痛い!
焼き肉屋で娘に見てもらうと、「山ダニだ〜!」
なに?やまだに?なんじゃそりゃ?
「どっか山ん中行ったでしょう?」そりゃ毎日山ん中走り回ってたけど・・・でも、今風呂入ったばかりだよ?自分でも見てみると、ダニの身体が、半分皮膚の中にめり込んでいます。とてもダニとは思えない大きさで、マッチ棒の先位あります。
もう気持悪くて、食欲もでません。娘も気持悪がってさわれません。仕方ないので、とうとう娘の彼氏に来てもらってとってもらいましたが、痛みはおさまりません。結局いまだに、刺された跡と痒みが残っています。
後で聞いたら、無理にとらずに、塩を擦り込むと勝手に出てくるんだそうです。
娘には、「ママ、寮生に迷惑かけ過ぎ!」と怒られるし(初日の件もあって)痛いし、散々でした。
うさばらしに、いきつけのスナックで飲んで、またもや門限破り。教育委員会の人が送ってくれたので、なんとかお咎めなしで済みました。

本日の走行距離 300Km(ダート38Km)

7月22日
今日は富良野でラベンダーを見て、夜は札幌で友人と飲み会の予定。
娘に、「わたしも用事があるから、早く出かけてね。」と、追い出されるようにして出発。
237を北上し、山部からは237の西を平行してはしっている985に入ります。この道道は、高台を通っているので、富良野市街や十勝岳を見ながらのんびり走れます。
なるべく237を避け、道道を走ります。
まずは、初めての彩香の里へ。ここはファーム富田より高台にあり、なかなかの見晴らしです。今年も満開です。ラベンダー以外にもたくさんの花が咲乱れています。彩香の里を後にし、ファーム富田へ向かうと、やっぱり渋滞。車と歩道の間をすり抜けして、ほどなく到着。相変わらずすごい人出です。
一面紫色のじゅうたんの中を、お目あての場所へ向います。そこは、麦やカスミ草、ポピー等いろんな色の花が縞模様に咲いていて、見事な花のじゅうたんになっています。
しばらく、色とりどりの花を楽しんだ後は、291を一気に登り詰めて十勝岳温泉に向います。温泉脇から見る、噴煙をあげる十勝岳に圧倒されそうです。
話のタネに、あの宮沢りえが入ったという吹上露天の湯を見学して、望岳台へ。
目の前に雄大な十勝連峰が迫り、眼下には中富良野の街が広がって、まさに北海道という景色です。
966を少し下り、不動尊の名水をペットボトルに汲んで、旭岳をめざして、212へのショートカット路を探して走ります。ほとんど勘で走っていますが、マップルで確認するとなんとか合っているようです。       ダート道で丘を越えると、俵真布に出ました。ここを5キロ程走って左に行けば、212に出るはずです。   ところが、7キロ以上走っても左へ曲がる道はありません。しかも、ダートになり、どう見ても林道です。でも、
対向車と何台かすれ違ってるし、後ろからも車が来ています。
これは絶対大丈夫と走って行くと、突然の分岐。う〜ん、どっちにいこう?両方とも同じような轍だし・・・
とりあえず、右へ。しばらく行くとしっかりしたゲート出現。あ〜、こっちじゃなかった!Uターンして分岐へ戻ります。
と、分岐地点で、運転席のドアを開け必死で車を押している兄ちゃんがいます。近づいて見ると、しっかり後輪が道から落ちています。しかも初心者マーク付き。
聞けば、間違って入ってきてしまってUターンしようとしてはまってしまったとの事。
私が押しても役にたたないので、「誰かよんでくるから」ともう1本の林道に入っていきましたが、やっぱりゲート。仕方なく来た道を戻ります。
ダートを抜け舗装路にでた所のじゃがいも畑に、トレーラーで作業をしているおじさんがいたので、事情を話すと、「もうすぐ作業が終るから、そしたら行ってあげる。」の返事。それまであの兄ちゃん待ってられないでしょう!
仕方ないので、また走ります。すると、なんと運のいい事に、パトカーが1台こちらに向かってきます。早速止めて説明すると、バイクの荷物を見て、「旅行してるの?後は大丈夫だから先に行っていいよ。」と言ってくれました。                     お言葉に甘えて212まで出ると、時間はすでに3時ちかくになっています。これから旭岳まで行く時間はないと判断し、昼食も食べていなかったので、北美瑛まで出て2
37沿いのラーメン屋で遅い昼食。今回のツーリングで初めてのラーメン。小さな店でしたが、なかなかの味でした。
そこで札幌までのルートを探します。旭川まで行くのは嫌なので、天気もいいし、美馬牛から道道へ入り38から135、後は452で三笠へ出る事に決定。
ところが、美馬牛で入口を見逃し上富良野まで行ってしまいました。戻るのも面倒なので、来た時の道道を走って38にでました。
ここからちょっと富良野方面に戻り、
右にはいって、島の下の駅前を左に曲がれば135のダートに入るはず。右に曲がる所は1ヶ所だけだったので、当然安心しながら走っていると、どう見ても、入ったらまずいでしょう!というような狭い、入口からガレガレの林道になってしまいました。
でも他に右に入るところはなかったし?と思いながら戻っていると、またもや農作業中のおじさんがいました。さっそく道を訊ねると、私のマップルを見ながら、「この地図古いよ。今は、あの道が島の下を通ってるんだよ。」と私が曲がってきた38を指さしました。
え〜っ!そうなんですか!地図はやっぱ新しくないとだめですね。ありがとうございます。
とお礼を言って38へ戻りましたが、私のマップルまだ4年目なんだけどなあ。刻一刻と変わるんですね。
135に入ると、なにやら怪しい雲いき。しかも、ダートのはずが、見事な舗装路。霧雨なので、トンネルを抜ければ止んでるかもしれないと、そのまま走ります。が、期待もむなしくやんでいません。
452に入ると、とうとう本降りになってしまいました。やむなくカッパを着込み、三笠から12で札幌をめざしますが、札幌に近付くにつれてどんどん雨あしは強まってきました。
待合せの道庁前に着いた時には、面倒くさがってブーツカバーをしなかったので、ブーツの中はグショグショ。最後でやってしまいました。なんの為のブーツカバーじゃ!使わなけりゃ、ただの邪魔な荷物なんよ!
友人のマンションにバイクをおいて、ビーサンに履き替えて焼き鳥屋へ。やっとホッ!

本日の走行距離 330Km(ダート16Km)